「ロティ・プラタ」。
インド料理の粉物で、「ナン」よりシンガポールではメジャーに違いないです。
ロティ・プラタとは?
「ロティ・プラタ(Roti prata)」とは、インド系移民と共にシンガポールにやって来た食べ物で、粉をこねた生地を平たくして焼いたもの。
朝食としてだけでなく、一日中気軽に食べられている、人気の食べ物です。
見た目で表現するなら、平べったいパンまたは、薄いパイ生地と言った方が近いのか。
この名前の意味はというと
ロティ:
無発酵のパンのこと
ヒンディー語やマレー語で「パン」を意味するので、インドでは、パンのことをロティとも言うそう。
プラタ:
平たいパンのこと
ギー(インドなどで使われるバターをオイル状にしたもの)を塗って、層を作り平たくします。
お隣マレーシアでは、「ロティ・チャナイ」。
ナンとプラタの違い
インドのパンと言えば、「ナン」が思い浮かびます。
タンドール(インドの窯)で焼かれた平べったいパンで、カレーと共に食べます。
インド料理やで、お皿からはみ出した熱々のナンがやってくるのは、かなりワクワクします。
ナンは、酵母により発酵させて作ります。
一般的なパンの製法と同じ。
成形と焼き方で、ナンになります。
一方の「プラタ」。
こちらは、酵母菌を一切使わず、発酵無しのパン(発酵はさせませんが、パンと呼ぶことにします)です。
粉と水、砂糖と塩を合わせてしっかりこねた後、オイルを塗って生地の層が出来る様に成形し、鉄板で焼きます。
発酵させないので、短時間で出来上がりますが、生地をこねた後、粉と水分が馴染むよう、しばらく休ませて(30分程度)から成形に入ります。
焼き時間は非常に短く数分。
これらの工程は簡単ですが、唯一、難しいのが成形。
お店で作っているところをみると、生地をうすーく伸ばして、それを折りたたむことによって層を作るのですが、うすーく伸ばすのは職人技です。
薄く伸ばした生地にオイルを塗って折り畳み、オイルをかけながら鉄板で揚げ焼きにします。
これは、お店によって違いがある様ですが、トップ画像のお店は揚げ焼きタイプ。
周りがサクサクで中はモチっとした食感になります。
どこで食べれるか
大抵のインド料理レストランでは、ナンの他に、プラタの注文も可能です。
もちろん、ホーカー センター(屋台街)などの屋台でも注文でき、そこには、カレー(辛めです)も付いて来ます。
(Plain prata S$1.2 / 100円)
(焼き立て熱々を手で横から崩して、お皿に乗せてくれます。油少なめタイプ。 Plain prata S$1 / 80円)
リトル・インディア(シンガポールのインド人街)に出かけずとも、近所のホーカーセンターへ出かければ、気軽に食べられます。
食べ方いろいろ
食べ方もですが、実は種類もいろいろあります。
私は、チーズと普通のプラタしか食べたことはありませんけれど。
味のバリエーションでメジャーなのは、卵・チーズ・玉ねぎ。
変わったところでは、チョコバナナとか。
味だけでなく、形にも種類があります。
コインプラタ
生地を薄く伸ばさず、厚く丸めた状態で焼かれます。
カレーとともに5〜6個出て来ます。
ティッシュプラタ
薄い生地を大きなコーン型に盛り付けて、上にソースがかけられます。
主に、スイーツとして提供されることが多く、手で食べるのが正解の様です。
(前出のM.M.H Tiffin Centre画像、看板右の方にお皿に乗ったコーンが見れます)
自宅でも手軽に楽しめる!
注文方法がよく分からないし、出かけるのもちょっと億劫・・なんていう時には、冷凍生地もお勧めです。
ローカルスーパーで、冷凍の焼く前の生地が販売されています。
ネット販売で利用者が多かったのは、こちらの商品。
(5枚入り S$2.4 / 200円)
両面のビニールを幅してフライパンで片面2分ずつ、油は引かずに中火で焼きます。
熱々のプラタができました。
バターと蜂蜜でおやつ。
日本では、インド料理の粉物と言えば、「ナン」でしたが、シンガポールでは、「プラタ」の方がメジャーかもと思うのです。
甘い「テ(Teh)」と一緒なら、プラタについてくる辛いカレーも大丈夫。
(実際は、甘く無いストレートのアイスティーを頼んだつもりが、ガッツリ甘いミルクティーを飲んでいる図)
自宅で、お手軽にインドのカレーを食べる!