抹茶のような色で、でも抹茶じゃない、一体何かしら?
それにしても緑が鮮やかすぎて、体に悪いのではないかという気がしてしまいます。
見ると、「パンダン」って書いてあります。
東南アジアでよく使われる葉っぱで、しかも数々の効用が。
グリーンの食べ物 = 抹茶の連想は日本人特有なのですね!
ケーキを買ってみました
スーパーのお菓子売り場や、ケーキ屋さんの前を通るとき、気になっているものがありました。
抹茶で色付けをしたような、びっくりするぐらい鮮やかな緑色をしたケーキなんです。
一体何から着色しているのでしょう。日本には抹茶があるからなのか、海外の緑色について、耳にする機会はほとんど無かったと思うのです。
そして、商品には「pandan」(パンダン)の文字が。
緑の正体はパンダンリーフ
調べてみると、緑の正体は「パンダンリーフ」と呼ばれる「パンダナス」の葉でした。
東南アジアで料理の香り付けなどに広く使われる植物で、日本名は「ニオイタコノキ」。「東洋のバニラ」と呼ぶ人もいるようです。
タコノキ科に属する常緑の植物で、葉の形は細長く尖った形をしています。
パイナップルのような実をつけ、根元の部分がタコの足のように、何本もの根を出すことから付いた名です。
バニラに似た香りがすることから、お菓子に使われることが多いようですが、普段の食事でも出番があるようです。
スリランカではカレーに、タイではお米の香り付けなどにも利用され、マレーシア、フィリピン、ベトナムでは、主にスイーツに利用されています。インドネシアにバンクラディッシュ、モルディブでも。
(他の国では別な呼び方だったりします。タイ:バイトゥーイ、スリランカ:ランペなど。)
東南アジアでは、とてもメジャーということです!!
さらに驚くことに、料理以外にも人間にとっていいことが沢山あるようです。
医学的に証明されているかは不明ですが、ネットをみていると色々と書かれています。
- 血圧 / 血糖値を下げる
- 痛風 / リュウマチの緩和
- 抗酸化作用
- 熱や頭痛の改善
- 肌や髪にも良い
- 不眠症
- 虫除け(肌に塗る)
- ゴキブリ除け(部屋に置く 乾燥したら交換)
:
どこまで、すごい植物なのでしょう。
その葉っぱをどのようにして使うのか
次に気になるのは、
この植物、どうやってケーキに入れ込むの?
ってことです。
こんな手順でエキスを抽出するらしいです。
- 葉っぱをよく洗う
- 小さくカットする
- 水を加えミキサーで攪拌する
- 汁を濾す
まるで「青汁」みたいですが、これをお菓子などの製造工程で加えます。
こんなに青々とした葉から作るのです、驚くようなグリーン色になるのも納得です。
エキスは粉末で市販もされているようです。
エキスとして抽出する以外にも、そのままご飯と一緒に炊いたり、煮出してお茶にして飲んだりと、普段の生活で利用することも多いようで、市場やスーパーで見かけます。
人工的な着色料ではありません
海外で緑色のケーキやパンを見かけたら、恐れずに買うのが正解のようです。
買うお店にもよるとは思いますが、あの鮮やかな緑は、自然由来で実現可能なことが解りました。
シンガポールでも、他の東南アジアの国にもれず、あちこちでパンダン色を見かけることになりそうです。
シンガポールの朝食の定番、カヤトースト。
ココナツと卵とパンダンリーフを使って作るカヤジャムが、挟まっています。
最後に、私たちも少し馴染みのある他の用途についても!
東南アジア雑貨の一つでもある「籠」。
オセアニアの方では「腰蓑」。
腰蓑の方は、種が違うパンダンリーフを使っているようですが。
パンダンすごいですね。
パンダンリーフの紹介動画もどうぞ☺️