フラワーアレンジメントについて知ろう!(4 デザイン)

フラワー

最後の回となりました。

フラワーアレンジって、とりあえずオアシスに花を挿していけばいいのよね!?

と、考えると思いますが、実は、どのようなデザインでアレンジを作るかによって、オアシスへ挿す位置や花の長さなど、決められた理論があるのです。(ここでは、フラワーアレンジの形をデザインとして解説していきます)

不思議なことに、決められた理論通りにやっても、作り手によって違うアレンジが出来上がります。

それがまた、新しい発見でもあり、自分以外の人が作った作品を見る楽しみでもあります。

デザインの種類

例えば、どんなデザインがあるかというと、

・ラウンド(丸)
・トライアングル(三角形)
・クレッセント(三日月)
・ホリゾンタル(水平)
・バーティカル(垂直)
・ラディエイティング(扇)
・Lスタイル(L字)
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実は、まだまだありますが、このくらいにしておきます💦

それぞれ、基本となるライングリーン(葉)で挿した後、間に花を追加していきます。

つまり、基本となるライン用の花がないとダメってことなんです。

そう、どんなデザインでアレンジを作るか考えてから、花選びです。そうしないと、思っていたのとは違うデザインのお花になってしまいます。

もちろん、デザインにこだわらずに、フリースタイルでアレンジもします。その際に、基本の技術が身についていると、アレンジも美しく仕上がります。

 

フラワーアレンジメントのデザインで、最も基本的なものは、「ラウンド(丸型)」です。

丸くなるように挿せばいいだけでしょう、ということではあるのですが、美しい丸型を作るためのポイントがあるんです。

イメージし易いように、ラウンドのアレンジメントを作るときの、基本的なライン取りについて解説してみます。

デザインするための基本的なライン取り

まずは準備。

器にもよりますが、器の縁から、指2本分ぐらいの高さを出してオアシスをセットします。(オアシスにはしっかり水を吸水させておきます)

ラウンドアレンジは四方見です。前後左右からみるアレンジであることを気にしながら、作っていきます。

 

それでは、いよいよ花を生けます!
挿していく順番は、

  1. 高さの花
  2. 横幅の花
  3. F.P(フォーカルポイント:視線上の焦点)の花

です。

 

花を挿すときにまず意識するのは、「M.F.P(メカニカルフォーカルポイント:構造上の焦点)」です。

M.F.Pは高さと横幅の花が交わる点ですが、全ての花がそこから生えているかのように向きや長さを調整しながら生けることで、まとまりのあるアレンジを作るためには必ず意識するポイントです。

(横から見たところ)

 

1. 高さの花(1)

M.F.Pからの高さが器の横幅とだいたい同じ位になるよう、オアシスの中央に高さの花(1)を挿します。


(横から見たところ)

2.横幅の花(2)

これも高さと同様、M.F.Pから(1)と同じ長さになるよう地面と水平に5点に挿します。
(ラウンドの大きさによって、4点6点にすることもあります。)

オアシスには数センチ茎を挿しますが、縦の花と横の花の長さは、オアシスがある分違ってきます。M.F.Pからはもちろん同じ長さになるようにします。

 


(上から見たところ)

3.F.P(フォーカルポイント:視点上の焦点)」の花

真っ先に人の目線が来る場所です。このアレンジの中心部分になるので、きれいに咲いている大きめの花を選びます。
花の長さは、(1)・(2)の花と同じですが、テーブルと水平の位置から45°の角度で(2)の花の間に挿します。あらかじめ、5本の綺麗に咲いている花を選んでおきます。


(横から見たところ)

これがラウンドの基本ラインになります。

後は、隙間を埋めるよう、バランスを見ながら間に花を挿していきます。間に挿す花も長さはライン取りした花と同じ長さで挿していきます。(M.F.Pを意識すると自然と丸い形になりますね。)

ラウンド以外のデザインはというと、同様に基本のライン取りのルールがあります。それに従ってアレンジを作成していくと、三角形や、三日月の形のアレンジが出来上がっていきます!
ウエディングブーケを作成する時も、この基本ラインが存在します。

シチュエーションに応じたデザイン選択

デザインが沢山あるのは判ったけれども、どのデザインにするか決めるのはどうするのか?

それは、どこに飾るか、にかかってきます。

フラワーアレンジメントの特徴でも書きましたが、目線がどこからかを考えることで、飾る場所で使えるデザインが絞られます。

ラウンドであれば、四方見のアレンジです。
前後左右からの目線に対応するアレンジなので、テーブルの中央に置くのに適しています。

テーブルが横長だったりすれば、ホリゾンタル(水平)のデザインもいいかもしれません。ラウンドより横長の形で、対面の人との目線を遮ることもありません。

広い会場を華やかにするためのアレンジであれば、三方見トライアングル(三角形)は適しています。壁を背にして置けば、前と左右から楽しませてくれます。横幅も使うので、とても華やかです。

花を置くスペースがあまり無いんだよ・・だったら、バーティカル(垂直)のアレンジが使えます。幅を広げること無く、高さは器の高さに合わせて高くすることができるので。

花のアレンジには性格が出ます

同じデザインで同じライン取りをしても、アレンジする人によって違うものになると書きました。

そうなんです。花には個性が現れます。

不思議なことに、ほんの僅かでも個人に任される部分があることで、違う花に仕上がります。

みんなでレッスンをやっていて面白いところは、人の作ったアレンジを見れるところでもあります。毎回、花やグリーンの使い方を教えられる場でもあります。

 

花を生けるための技術の話をしましたが、自宅で花瓶に花を数輪生けるだけでも、部屋の雰囲気が明るくなります。デザインに拘らず、気分を上げたい時には是非お花を飾ってみてください。花には癒しの効果がありますから!!

(皇帝ダリア 良く成長すると高さ5〜6Mにも)

 

来年には、ウエディングフラワーについての話を書きたいなと思っています。

ブーケにはどんな形があるのか?
新郎が胸に付ける花は?
両親への花束って?

人生にそう何度もあることではないので、わからないことだらけですよね。

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