シンガポールが、「テストの国」へ近づいていることを少し実感しました。
夫が、ART(抗原迅速検査)結果の提示を求められ、テストキットを使って新型コロナのテストをしたのです。
今後も、追加のARTキットが10セット届く予定が有りますし、近所にもARTキット自販機(自宅隔離者用)が設置されていて、こうやって、ARTが身近になるのだなと・・。
ARTが身近に
シンガポールでは、9月27日から10月25日の予定で、新型コロナによる行動制限の強まりで、外での飲食はワクチン接種済みの2名までなどの規制が敷かれました。
その後、コロナ感染者数の急激な増加は無いものの、患者数の減少には至らず、10月25日を待たずに、1ヶ月間の制限延長(11月21日まで)が発表されました。
(2週間後に、状況の振り返りなど実施予定)
そんな中、コロナへの対応については、政府主導ではなく各個人が責任を持つ方式へと移行を進めていますが、その主要な施策の一つが、ARTキットによる自己テストです。
ART(Antigen Rapid Test:抗原迅速検査)は、自分で新型コロナ感染状況を確認できる検査道具です。
これまでのPCR検査と比較すると精度は落ちますが、結果が出るまで短時間で、手間も少なく、これを利用することで、自己隔離を素早く行う考えです。
シンガポール政府より、その方針が打ち出された時に、各家庭にARTキットが届きました。
学校やサービス業(飲食や販売員など)に対しても、ART検査が義務付けられ、政府からキットが配布されています。
ARTキットの中身
明日出かける先から、ART検査結果を事前に送ってくれと連絡があったよ。
ということで、9月に政府からもらったARTキットを開けてみることに。
ARTキットの中には、以下の5つが入っています。
- テスト台
- 検査薬入りチューブ
- ノズルキャップ
- 綿棒
- 検査方法説明書(4言語)
メーカーによっては、この他に、検査薬入りチューブを立てる為の仕組み、が付いているものもあるよう。
テスト方法
わかりやすい説明書がついているので、その通りに実施すれば間違いないと思いますが、とにかく、手を綺麗にしてからテストです。
- 長い綿棒を2センチ程度鼻に入れ、10回くるくる回し、反対側の鼻も同様に
- 検査薬入りチューブの蓋を剥がし、先ほどの綿棒の先端を液の中に入れ10回くるくる回す
- チューブを上から押さえ、綿棒についた液を絞るようにして綿棒を引き出す
- チューブにノズルキャップをしっかり差し込み、チューブを揺するようにして液を均一にする
- ノズルキャップのスポイト状の部分から、テスト台の丸へ、液を4滴垂らす
テスト結果は15分後にわかります。
(それより早く結果は出ていました。)
テスト結果
検査台にはCとT印があり、結果は次のように現れます。
- 陽性:両方に線が入る
- 陰性:Cのみに線が入る
- テスト失敗:Tのみに線が入る
夫のテスト結果は・・
Cのみの線で、新型コロナ陰性であることを確認。
結果を相手先に送り、出かけることができました。
ARTキットの入手方法
ARTキットの入手方法は政府のサポートも含め、いくつかあります。
お店で購入
ARTキットは、薬局などでの購入が可能です。
政府からの無料配布
10月22日より順次、各家庭へ10セットSingPost(郵便局)から配送されます。
これは、政府からの2度目の無料配布です。(12月初めごろまでを予定)
自動販売機
MOH(保健省)からの指示で、自宅隔離となった人などが、ARTキットを受け取る目的で設置された、ART自動販売機があります。
販売機と言っても、自分で購入するのではなく、自分のIDカードをスキャンすることで、キットを無料で受け取れるもので、無人配布機と言った方が正しいでしょうか。
もちろん、MOHへ、検査結果の報告を義務付けられた人のみ、受け取る仕組みとなっているので、何でもない人は受け取れません。
この自動販売機、以前マスク配布に使われていた機械のリメイクです。
3月にマスク自販機による配布があった後、その自販機が撤去されていました。
市場にマスクは充分行き渡ったので、もう配布は無いんだ・・と思っていたところ、ARTキットを無人で配布するための作り替えが行われているのを知り、驚きました。
現在は、島内100箇所以上にART自販機が設置されています。
ART自販機の設置場所はこちら
政府がARTを義務付けているのは、自宅隔離中の人だけではありません。
サービス業の人など(ホーカーセンターを含む飲食従事者、スーパーやモールの店員・・)は、週に1度のART実施が義務付けられています。
こちらについても、政府のサポートがあるようです。
ただ、ワクチン未接種者の場合、テストは週に2度で、その中でも、アレルギーなどでワクチンを打てないケース以外は、テストに必要な補助は半分、それ以外は自腹で対応するようです。
うがい薬ももらえます
うちでは、あまり使っていないのですが、「うがい薬」も、もらえるようです。
11月半ば頃にかけて、125ml入りのうがい薬がSingPostによって配送されます。
さらに、追加でうがい薬が必要な人は、11月15日(月)よりテマセクサイトへの登録で、250ml入りのうがい薬がもらえます。
(Photo:The Straits Times)
ARTは、生活の一部となるのね。