
それを、お粥に合わせるの?
初めて見たときに、その食べ方にちょっと驚いた「油条」。
以前、香港で食べたときには、好みの感じでは無く、シンガポールでも見かけるものの、しばらく食べていませんでした。
が、市場で一つ食べてみたところ、なかなか美味しくて、今は、気になる食べ物の一つなのです。
*トップ画像は、蜂蜜をほんのすこ〜しかけて食べた時のです。
油条はどんなもの?
「油条:You Tiao(ヨウティアオ)」は、日本では中国の揚げパンと言われる、油で揚げた棒状のパンのことです。
中国では、おかゆと一緒に食べることが多いですが、シンガポールでは、緑豆のお汁粉風のデザートと一緒に朝食とするのがポピュラーな様です。
あとは、豆乳と一緒に食べたり。
バクテー(骨付き豚肉のスープ)の時も一緒に食べます。
ラーメンの残ったスープにご飯を・・イコール、バクテーのスープに油条を!
油条がどうして作られるようになったか
油条が作られる様になった経緯について、驚きの話がありました。
油条は、場所によっては「油炸鬼」とも呼ばれるそうです。
そこには、こんな背景が。
中国・宋の時代、宰相・秦檜が金への抗戦を唱えていた岳飛将軍を処刑したと報じられた時、杭州の王小二という人がこれに憤り、練った小麦粉を秦檜夫婦に見立てて二人を象り、油で揚げて釜煎りの刑にすることで恨みを晴らそうとした。この料理が「油炸檜」として評判を呼び、後世に製法を簡素化したものが「油炸鬼」として残ったとされている。
From:Wiki
馴染みのある朝食に、こんな驚きの話があったなんて。

これを知ったからには、噛み締めながら食べるのがいいのかも!
油条の特徴
油条は、中国ではおかゆと一緒に食べます。
それは、感覚からすると、「おかず」。
中国では、パン屋では無く食堂で売られているとのこと。
シンガポールでも、普通のパン屋さんでは見かけません。
ホーカーセンター(屋台街)の、油条屋さんで売っています。
油条屋さんは、朝食時がお客のピークです。
お店の営業時間も、朝7時前からお昼頃までです。
(写真を撮った時間帯はお昼に近かったので、店じまい直前でした。品薄💦)
確かに、おかゆと一緒に食べてみると「おかず」と考えるのが適切な気がします。
- 普通のパンや、クラッカーなどよりも汁を大量に吸収できる
- 揚げているのでコクが加わり、汁物と合わせることによりその汁に食べ応えが出る
こんな印象です。
(とにかく汁を良く吸います)
実際、油条はイーストでは無く、重曹(本来は重炭酸アンモニウムを使う様です)とベーキングパウダーで膨らませます。
膨張力の強い重曹を加えることで、大きな気泡を作り、膨張剤の残りの半分をベーキングパウダーにすることで、苦味無くふっくらと仕上げます。
イーストを使うか否かに、パンの定義があるとするならば、油条はパンではない・・ということになりますね。
ただ、日本ではその見た目から、「揚げパン」として紹介されていますし、イーストを使った作り方も目にしました。
油条の作り方
作り方の動画が、沢山出ていました。
シンガポールでは、気軽に買うことが出来るので、今のところ、自分で作る予定はありませんが、日本ではなかなか手に入らないので、興味がありましたらこちらを参考に。
(4年前にアップされた動画で、再生回数は700万回以上!)
出来た油条は、冷凍保存が可能です。
動画から抜き取った、材料と作り方です。
【材料】
- 中力粉 / 350g
- 牛乳 / 250g
- ベーキングパウダー / 10g
- 重曹 / 3g
- 塩 / 6g
- サラダオイル / 12g
【作り方】
- ベーキングパウダーと重曹をカップに入れ、牛乳を注ぎ混ぜ合わせる
- 粉に塩、サラダオイルを合わせ、1. を加え良くこねる
- 30分寝かせたあと、再び滑らかになるまでこねる
- 生地を二等分し、長方形に伸ばし、表面に油を塗ってラップをして一晩寝かせる
- 生地を再度長方形に伸ばし、短冊状にカットする
- 二枚を重ね合わせ、縦長の部分の中心を菜箸などで潰す様に押さえ、しっかりくっつける
- 生地を伸ばしながら、200度の油に投入し、1分ほど揚げる
日本で油条を手に入れるには?
ネットで耳より(?)な情報を見つけました。
なんと、業務スーパーで冷凍されたものが、売られているらしいです!
基本は関西地域で売られていて、関東の人は購入できないかもしれませんが、今年に入って、青梅の業務スーパーで買った人がいるとの情報が(笑)。
気になる方は時々冷凍コーナーを、覗いてみるのもいいかもしれません。
油で揚げても、トースターで焼いても食べれます。
(Photo:食べ台湾)
シンガポールで、一番美味しい油条は?と聞かれれば、今のところ、お友達と出かけたお店で食べた、「炭入り油条」です。
バクテーの付け合わせでやって来ましたが、それだけで買って帰りたいぐらい美味しかったのです。
(お店:Po 料理:バクテー )