シンガポールは7月22日から再び外での飲食が禁止です

シンガポール新型コロナ

7月に入ってから、新型コロナの投稿を既に3回しました。

そして、4回目を投稿します!
そのくらい激動(?)の月となっています。

現在のシンガポールの状況と、シンガポール政府のデータから見る、「ワクチン接種がなぜ必要か」についてです。

シンガポールは三度目のフェーズ2へ

シンガポールでは、コロナパンデミックからの、経済活動再開基準をフェーズ分けしています。

一番ゆるい基準がフェーズ3

それが、デルタ株による新型コロナ感染者数の増加に伴い、5月の半ばから約ひと月の間、より規制の厳しいフェーズ2となり、外食禁止の生活だったのです。

シンガポールは規制強化で再びフェーズ2へ!(ソフトロックダウン)
5月8日から新型コロナ対応策として、新しい規制が始まりましたが、その後も感染者増加が続き、より厳しい規制を行うことがアナウンスされました。 規制強化の対象期間は5月16日〜6月13日。 1ヶ月の間、外食は禁止、3人以上のグループ行動も禁止に...

 

その後、規制強化の効果で、感染者数は低く抑えられ、厳しい制限も徐々に解除、アフターコロナの生活が見えてきた・・?と思った矢先、再びフェーズ2へ逆戻りしている・・のが現状です。

直近の経緯

シンガポールでの、直近の新型コロナに対する動きです。

日付

内容

6/21

外食は2人までOK。5人までの一緒の行動OK。

7/12

外食は5人までOK
KTV(カラオケ=ナイトクラブ)でクラスター発生

7/16

ジュロン漁港・マーケットやホーカーセンターでのクラスター発生

7/18

フェーズ3下での規制強化をアナウンス(7/198/8
外食は2人まで

7/20

フェーズ2へ
より厳しい規制強化の開始をアナウンス(7/228/18

7/22

ナショナルデーのパレード延期をアナウンス(8/9  8/21)

7/228/18

フェーズ2期間
行動は2人以内・外食禁止・屋内ジム禁止・在宅勤務・イベントサイズ縮小
ウェットマーケットやホーカーセンターへの、セーフエントリチェックイン導入

7/23

フェーズ2による規制で影響を受ける業種への、11億ドル規模の財政支援を発表

二つのクラスター

政府の感染防止策の強化には、二つのクラスターの発生が影響しています。

7/18に出された方針では、外食も可としていました。
最初に発生したKTV(夜のお店)でのクラスターは、比較的若い年齢層での感染者増加であり、範囲も限定的でした。
その為、ワクチン普及率も高まっている状況では厳しい規制までは不要との判断がなされたそうです。

 

ところが、漁港のクラスターが発生。(感染元はKTVです)
こちらは漁港から市場やレストランへと感染範囲が拡大。お年寄りも多く、大勢が利用する場所です。

これが決定打となり、7/20にはフェーズ2への戻りが発表されました。

ナショナルデーのパレードは延期

シンガポール国民にとって、一年で一番大きな行事はナショナルデーだそうです。
去年は出来なかったマリーナ・ベイでのショーを、今年は予定しています。

ただ、人数を減らし、事前チェックの条件をクリア(ワクチン接種済みまたは事前検査で陰性)した人のみの入場で、7/20の時点では予定通りでした。

が、その二日後に、予定の延期が発表となりました。

 

8月9日は式典のパレードのみ予定通り行われますが、ショーはフェーズ2期間が終了した後、8月21日となりました。

また、ショーの翌週に行われる首相の演説(国の政策や方針、経済そして振り返りなどについて発表)も、8月29日へと変更になります。


(シンガポールの国旗がいたるところに!)

参考:NDP延期

ワクチン接種と重傷者の発生率

新型コロナに感染し、重症化するのは高齢者の割合が高いということは、世界的にも明らかになっています。

シンガポールのデータでも、その状況を確認することができます。

【重症者の年齢構成】

(MOH:直近1ヶ月 集中治療室と死亡者はグレー(60歳以上)のみ、酸素吸入が必要な患者もほとんどがグレーです)

 

もうひとつ、ワクチン接種で感染が防げるのか?ということですが、それについてはNOです。

ワクチン接種済みでも、陽性になっている人はいます。
それならば、ワクチンは意味がないのではと思われますが、ワクチン接種状況と重症者のデータを見ると、やっぱり必要だと思えるんです。

【ワクチン接種状況と症状】

(MOH:ピンク:ワクチン未接種、ブルー:ワクチン一回接種、黒:ワクチン完全接種)

過去1ヶ月の間、2回ともワクチン接種済みで、酸素吸入器が必要な人は1人でした。

 

同じデータを感染者の割合で見るとこうなります。


(過去28日間に限っては、ワクチン完全接種済み者にコロナが重症化した人はいない)

これらの数字から、

  • 年齢が上に行くほど重症化する
  • ワクチン接種済み(抗体が出来ている)で、重症化のリスクがほぼ無くなる

ということが見てとれるので、シンガポール政府は、「なんとしても高齢者にワクチンを接種してもらいたい!」なのです。

*7月24日、1ヶ月以上もの懸命な治療も及ばず、シンガポールで37人目のコロナ犠牲者が出ました。
87歳、高血圧と高脂血症の既往歴のある人でした。

高齢者へのワクチン接種の勧め

新型コロナによる重傷者を増やさず、医療崩壊を防ぐには、高齢者のワクチン接種率を高めることです。

ですが、70歳以上人口の接種率に伸び悩みが。

 

シンガポールのワクチン接種率を見ると、最初に接種を開始した70歳以上の接種率が、70%程度に止まっています。(濃いグレーの線。全体はオレンジの線、約50%)

【ワクチン接種率】7月23日時点

 

(MOH)

24日には、リーシェンロン首相が、高齢者や持病のある人(糖尿病や高血圧など)に対し、ワクチン接種の呼びかけを行なっています。

「手遅れになる前に」

 

  • 高齢者、糖尿病や高血圧の持病がある人にとってはコロナは非常に危険な病気
  • 例え、外出しないとしても、家族や友人から感染してしまうこともある
  • ワクチンは安全。自分も接種済み
  • 人によって副作用はあるが、危険な状態にはならず、1日〜2日で回復

など簡単にわかりやすく話しています。

トゥ
トゥ

決め文句、「Together(一緒に)」も出てきました〜。

 

今現在の状況は?といえば、漁港のクラスターは、まだ収束していません
24日時点でこのクラスターでの感染者は、700人を超えています。
家の近所の市場でも、お魚屋さんは引き続きお店を閉めています。(このお店でお買い物をしたことはありませんが・・・)

 

そして、外食禁止なので、スタバなどのお店はもちろん、ホーカーセンターも全ての椅子は利用できないようになっています。


(近所のスタバ)

 

フェーズ2生活は、始まったばかり。
これ以上、状況が悪化しないことを願うばかりです。

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