トライアングル(三角形)のアレンジを、久しぶりに作りました!
フラワーアレンジデザインの中では、基本の一つですが、キチンとした三角形にするのは難しい・・。
トライアングルアレンジ作成について、簡単に解説しています。
久しぶりのフラワーアレンジメント
ブログのカテゴリー名を「フラワー」としつつも、シンガポールに来てからは、花というよりは、植物全般のことを投稿しておりました。
熱帯雨林気候では、切り花をそれほど目にする機会も多くなくて、それよりは、青々と繁っている木や草の方が珍しく、興味深く見ていたので。
そんな中、久しぶりにフラワーアレンジメントを作ってみることにしました。
デザインは、基本の一つ、「トライアングル(三角形)」です。
花材
- ガーベラ(赤)10本
- ガーベラ(ピンク)10本
- ソリダコ 4本
- ドラセナ 3本
花を生ける前作業
生ける作業に入る前に、まずは準備。
オアシスに水を吸わせたり、葉っぱも少し加工していきます。
花の準備
買ってきた切り花は、切り戻しの後、花の延命剤を加えたお水につけておきます。

オアシス準備
オアシスとは、切り花専用の吸水性スポンジの商品名です。
これに、しっかり水を吸わせ、花を挿して行きます。
花を挿すまでのオアシスの準備工程です。
- オアシスをカット
器の大きさに合わせて、包丁やカッターなどで乾いたまま切ります。
- 水につける
延命剤を入れた水に、オアシスをそっと乗せます。
この時、無理に水に押し込んだりはしません。また、ひっくり返したりもしません。
一方の面から水分をしっかり吸収させます。
(そうしないと、中央まで水が吸収されない場合があります)
- 目隠し(ガラスの器を使う場合)
今回使う器はガラスです。
側面からオアシスが見えてしまうのもカッコよくないので、買ってきたドラセナの葉で目隠しをします。
(ワイヤーでUピンを作って止めていきます)
- オアシスセット
葉っぱを巻いたオアシスをガラスの花瓶に乗せます。
乗せたオアシスが、器から指2本分上に出る様にします。
さあ、ここから花を挿して・・と言いたいところでしたが、今回は、緑の葉っぱ、「ドラセナ」を使います。
ドラセナはそのまま使わずに、アレンジに動きが出るよう、少し細工を加えます。
葉を丸めたり、捻ったりして、ホッチキスで止めます。
葉の半分ほどに、この細工を施します。
いよいよ、アレンジを始めます。
トライアングル (三角形)アレンジ
基本のライン取り
アレンジを三角形にする為に、決まった場所、決まった長さに挿す花があります。
これを「基本のラインの花」と呼んでいます。
トライアングルだけでなく、他のデザインでも「基本のライン」が決まっており、そのルールを守りつつアレンジを作っていくと、三角になったり、丸くなったり、月の形になったりします。
「基本のライン」は、以下の花の長さや挿す位置で作られます。
- 高さの花
- 横幅の花
- 前幅の花
- FP(フォーカルポイント:視線上の焦点)の花
今回の、基本のラインで使った花の長さです。
- ガラスの花瓶 高さ20Cm
- 高さの花 ガラスの花瓶のおよそ2.5倍
- 横幅の花 =高さの花
- 前幅の花 =花瓶の高さ
この長さは、M.F.P(メカニカルフォーカルポイント:構造上の焦点)からの長さの目安になります。
基本のラインの花を挿した後、残った花や葉で間を埋めていきます。
手順
- 高さ(1)オアシスの中央より後ろ寄りに挿します
- 横幅(2)オアシスの横から前方へ手を広げる様に挿します
- 前幅(3)高さの花と同じライン上、横幅の花をつなげた中央の位置にオアシスの正面から挿します
- F.P(1)と(3)を繋ぐライン上に、45°Cの角度で挿します
- 点線矢印の位置に花や葉を挿し、三角のラインを形どります
(三角のラインからはみ出さない方が綺麗なアレンジになります) - それ以外の隙間を残った花材で埋めていきます
【正面】
【横から】
【上から】
(前幅の花まで挿したところ)
基本のラインがあるので、誰が作っても同じアレンジになるか?というと、決してそんなことは無いのが不思議で面白いところです。
その人の個性は、隙間を埋める工程で、しっかり作品に反映されます。
出来上がったアレンジをみんなで鑑賞するのも、楽しいひと時です。
ガーベラを使う時の注意点
ガーベラは、可愛らしくて色の種類もあり、よく見かけるお花ですが、アレンジに使う時には少しコツが必要です。
フラワーアレンジに影響する、ガーベラの性質は二つ。
これをうまく調整しながら、アレンジを作ります。
1. 花が平面
ガーベラは、花自体に大きさはあるものの、凹凸がなく平べったい花で、どの花も表情が同じに見えることもあります。
問題点:
全ての花を正面に向けてアレンジで使用すると、アレンジ全体が動きのない平面なアレンジになってしまう。
解決策:
- 長さを変えて生ける
- 花の後ろ姿も使う
- 葉や小花を使って凹凸を作る
2. 光の方向に茎を伸ばす
チューリップもそうですが、光の方向に花が向く性質があります。
問題点:
時間の経過とともに、全ての花の茎が上を向いてしまう
解決策:
- 茎を短めにカットして使う
- 茎の中にワイヤーを通し、形が変わらない様にする
私は、茎にワイヤーを通すのもかわいそうな気がして、自然のままとしています。
それはそれで、花を楽しむと思って。
久しぶりのアレンジでしたが、花に触れているのは楽しかったです。
部屋もなんだが明るく、ゴージャスになりました。
(アレンジの出来上がりは高さ70cm弱で、結構大きいです)
他のデザイン紹介も、時々できたらいいなと思っています。
花は、チョンバルマーケットで購入しました。
- ガーベラ20本 S$12 / 1,000円
- ソリダゴ4本 S$2 / 160円
- ドラセナ3本 S$3 / 240円
*1S$=80円で計算