イギリスで生まれた、イングリッシュマフィン。
先日手に入れたライ麦粉とヨーグルトで作ります。
粉の2割をライ麦にすることで、香りが楽しめ、水分の代わりに使うヨーグルトのお陰で、すぐ硬くならないパンになるんです。
型の心配は不要です。
フライパンで焼けるので♪
イングリッシュマフィンはどんなパン?
起源
イングリッシュマフィン(English Muffin)は、その名が表す通り、イギリス生まれのパンです。
ドイツ北部の言葉(低地ドイツ語)で、小さなケーキを意味する muffen が名前の由来と、言われています。
19世紀ビクトリア朝時代、ロンドンの街では、マフィンを入れたお盆を頭に乗せて売り歩く、「マフィンマン」の姿が街角でよく見られたそうです。
(Photo:Baking History)
マザーグースの中にも「The muffin man」(マフィン売り)という童謡があるんです。
ロンドンのドルーリー通りでマフィンを売り歩く人の様子を歌った歌です。
(YouTube動画はカナダの会社が作成しているようです)
マフィンと言えば、甘いカップケーキを思い浮かべる人の方が多いと思いますが、それは、アメリカや日本での話です。
イギリスでは、マフィンと言えば、パンの方を差すんです。
イギリスが発祥のイングリッシュマフィンですが、アメリカでも、マクドナルドの朝食メニューなどで知名度は高く、ケーキのマフィンと区別するため、「イングリッシュマフィン」とフルネーム(?)で、呼ばれているらしいです。
参考:
https://baking-history.com/english-muffin/
イングリッシュマフィンの特徴
パンとしての特徴は、
- 水分量が多い
- 焼き色をあまり付けない
- 再加熱を前提としている
などがあります。
食べる前に、トースターで焼くことでパンが完成する・・イメージです。
なので、パンを半分に割り、トースターでカリッとさせて食べるのが正解です。
イギリスでは、「マフィンは包丁で切るなかれ」と言われているようで、フォークで裂くようにして分割します。
この凸凹した表面が、香ばしい部分とふんわりした食感を作り出し、蜂蜜やバターの染み込みを良くするのです。
もう一つ、イングリッシュマフィンでよくあるのが、周りに粒子の荒い粉がついていることでしょうか。
これは、コーングリッツ(とうもろこしの粉)です。
型のくっつき防止、そして、香ばしさを加える為です。
とうもろこしの粉は、粒子の荒さにより名前が変化します。
荒い → コーングリッツ
中位 → コーンミール
細かい → コーンフラワー
焼きはオーブンではなく、フライパン
イングリッシュマフィンは、通常は丸い型に入れて焼きます。
家庭で作るなら、型を使わず、ホットプレートやフライパンでマフィンを焼くことが出来ます。
フライパンで焼く時には、2回に分けて焼いています。
ライ麦イングリッシュマフィンの作り方 8個分
材料
- 強力粉 200g (80%)
- ライ麦粉 50g (20%)
- 塩 4.5g (1.8%)
- 蜂蜜 25g(10%)
- ヨーグルト 190g(76%)
- インスタントドライイースト 3g(1.2%)
*()ベーカーズパーセント
作り方
- こね
全ての材料を合わせ、しっかりこねる(15分〜 私はコネ器を使っています)
ライ麦粉はグルテンが形成されないので、まとまりずらく、ベタベタした生地になる
- 一次発酵
28°C〜30°C 湿度75%で40分程度 - 成形
一次発酵が終了すれば、生地を8等分に分割(60g弱)する
丸型に成形し、周りにコーングリッツを付けフライパンの上に並べる
(フライパンに4つ。残りは他の場所へ)
ベタつく場合は、打ち粉をしながら作業する
(打ち粉が多いとコーングリッツが付かなくなるので、ある程度形が作れたらコーングリッツをつける) - 二次発酵
蓋をしたフライパンをごく弱火のコンロに掛け、30秒点火
火を消し、マフィンの直径が7.5cmを超えるまで、そのまま二次発酵させる
(発酵が遅いようなら、弱火30秒を何度か繰り返す)
- 焼成
フライパンをごくごく弱火にかけ、蓋をして5分焼く
ひっくり返して10分、もう一度ひっくり返して7分焼く
(5分 → 10分 → 7分)
(気泡がわかり易いように、包丁を使っています)
ホットプレートの場合は、150°で焼く
火加減は、家庭で異なるので目安です。あまり焼き色が濃くならないように
食べ方
フォークで2つに分割して、トースターで焼きます。
あとは、マクドナルドのメニューにあるように、目玉焼きにベーコンやソーセージを挟んでも良し、バターや蜂蜜で食べるも良し。
焼いたスパムを挟むのも、美味しいです。
カリカリではなく、フワフワなパンを食べたい・・という場合は、電子レンジで20秒〜温めるのも有りです。
焼き立てのマフィンに、近い食感になります。
先日、セブンイレブンのイングリッシュマフィンを買ってみました。
説明書通りに温めて食べてみたところ・・・、思っていた以上に美味しかったです。

プレーンなマフィンのレシピも記載します!