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失敗から学ぶ ベーグルに焼き色が付かなかった理由

パン

ベーグルが、白っぽくなってしまいました。

途中の「茹でる」工程で、レシピに書かれていた「モルトエキス」入れなかったんです。

 

実は、モルトエキスの糖(麦芽)パンに焼き色をつける重要な役割があったんです。
焼き色だけでなく、糖にはパンに様々な影響を与える要素があります。

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ベーグルの焼き色に問題あり!

先日ベーグルを作った時です。

トゥ
トゥ

パンに焼き色があまりついていないな〜

 

予定の時間焼いたのですが、ベーグルのイメージのあの茶色いツルツルになっていないのです。
これ以上焼き時間を伸ばすのはダメだと判断、オーブンから取り出すことに。

 

トゥ
トゥ

白い

実は、材料が無いからと、レシピ通りにしなかった所が1カ所あるんです。

茹で湯にモルトエキスを入れなかった!

ベーグルの特徴と言えば、焼く前に「生地を茹でる」こと!

その茹で湯に、レシピではモルトエキス(*)を入れるとなっていたのですが、家に無いからと、単なるお湯で茹でたのでした・・・。

*モルトエキスは大麦麦芽エキス
 モルトに入っている酵素、アミラーゼがデンプンを分解し麦芽糖を作ります

 

後で、ネットの他のレシピを見ると、モルトエキスではなく砂糖や蜂蜜を加えていました。

ここでやっと、

トゥ
トゥ

あ、やっちゃったな〜

と気づいたわけです。

 

焼き色がつかなかったのは、モルトエキスを入れなかったことが原因でした。
麦芽糖そして、砂糖蜂蜜などの糖が、どのようにパンの焼き色と関係しているのでしょうか。

砂糖がパンに与える影響とは

パン作りにおける砂糖の役割って、実はいろいろあるのです。

  1. パンに甘味を与える
  2. 焼いた時の色付きを良くし香ばしさを出す
  3. イーストの栄養となる(よく膨らむ)
  4. パンの持ちが良くなる

パンに甘味を与える

これは、言わずもがなの、味覚に影響する部分です。

一般的なパンの、粉の分量に対する砂糖配合率はこのようになっています。

パンの種類

砂糖の配合量

フランスパン

0%

食パン

5~8%

バターロール

12%前後

菓子パン

20%前後

食事と一緒に食べるパン程、砂糖の量は少なく、菓子パンにはかなりの量の砂糖が含まれています。

焼いた時の色付きを良くし香ばしさを出す

パンに美味しそうな焼き色が付くのは、砂糖のおかげです。

砂糖が入った生地に熱が加わることで、化学反応が起こり焼き色が付きます

 

150°C前後 メイラード反応
生地中に存在するアミノ化合物と糖が加熱により反応し、メラノイジンと呼ばれる褐色の色素を合成します。

160°C前後 カラメル化
生地表皮に存在する糖のカラメル化(炭化)が始まります
180°C前後まで温度が上昇するとコゲとなり、さらに加熱すると真っ黒なとなります。

 

砂糖の入らないフランスパン。
焼き色の為に、モルトエキスを少量加えています。また、焼成の温度も非常に高い温度となっているのです。

イーストの栄養となる

イーストは生地の中にある糖分を栄養として、炭酸ガスアルコール有機酸(香味成分)を生成します。
このガスが、生地の中のグルテンを膜としてパンを膨らませます。

砂糖が配合された生地の方が、発酵がスムーズにできるわけです。

 

ただし、量を多くするのは逆効果

イーストの細胞膜に浸透圧が生じ、細胞が破壊されイーストの活動力は低下、パンが膨らみにくくなります。

砂糖を多く含むパンや菓子でイーストを利用する場合、使う量を多くしたり、耐糖性のあるイーストを利用したりと、膨らませるための対応がなされています。

パンの持ちが良くなる

砂糖には、「親水性」という性質があります。

  • 脱水性:周りの水分を抱え込む
  • 保水性:抱え込んだ水分を保持する

この二つです。

この性質が、パン劣化の原因となる乾燥に良い影響を与え、日持ちの良さにつながります

 

砂糖がパンに与える影響は、様々な範囲に及びます。
それだけに、砂糖を加えることで、パンのバリエーションも広がります。

 

 

私のベーグルの失敗は、砂糖の役割2. を省いてしまったことにありました。
使ったレシピに載っていたモルトエキスは、含まれている麦芽糖で、色付けの役割を果たす予定だったのです。

失敗した後で、その重要性に気づくという・・。

 

次回ベーグルを作る時には、蜂蜜で代用しようと硬く心に誓っているのです。

パン
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