シンガポールにも「自然史博物館」が!
まだ若い博物館のようで、体系だった展示と規模(こじんまりしている)で、子供と一緒に生物について、体験しに出かけるにはちょうど良さそう。
あとは、生物に興味のあるカップル。館内のディスプレイもお洒落で、楽しく過ごせると思います(標本が沢山あるので、ちょっとグロテスクなものが苦手な人はやめた方がいいかもしれません)。
MRT(地下鉄)駅から遠いので、車かバスで出かけるのは必須です。
自然史博物館の思い出
その昔(映画、ジュラシックパークが上映されるより前)、ニューヨークの「アメリカ自然史博物館」に行きました。
で、その4階には恐竜の骨が!
その大きさや迫力、それはもう、ものすごいインパクトで。テレビや本では知っていましたけれど、実際に目で見るのは、頭で認識していたものとは大違いでした。
そこから、「自然史博物館は面白い」が私の認識になりました。
シンガポールの自然史博物館
シンガポールの「自然史博物館」はシンガポール国立大学(NUS)理学部に属しています。
教育を運営目的の一つとしているだけあり、水中に存在する単細胞から始まった地球上の生物について、学べます。
展示内容
魚類が「えら呼吸」から「肺呼吸」になり、水から陸へ。
空気中で重力に耐えつつ四つ足で自分の体を支える。進化の過程が展示の中に盛り込まれ、シーラカンスの展示や象の足の骨も。
鳥類の祖先と言われる、始祖鳥のレプリカもありました。
それ以外にも、東南アジアの生物の標本がずらりと。昆虫・カニ・魚類・鳥類・哺乳類・・
目玉は、なんと言っても三体の恐竜。陸上に存在した、世界最大の生き物。それにしても、体に対して頭の小さいこと。これは脳みそ小さいです・・・。
ジュロン島沖で見つかったマッコウクジラの標本も、もう一つの目玉として展示されています。
珍しいと思ったのは、植物についても屋外で展示形式にして見せているところです。
東南アジアの気候は植物の生育にはうってつけ。独特の植物も多くあるので、力を入れているところなのでしょうか。屋内の見学が終われば、屋外も建物の周りを一周してみてください。(2階から出ることが出来ます)
外観
建物の外観も特徴がありました。
シンガポールの緑化計画も実践していますね。建物の壁が植物で覆われています。
詳細情報
- 【行き方】
MRT(地下鉄)駅からはかなり距離があります。
最寄りの地下鉄駅はClementi MRT。バスは95,151,151Eのバスが通っています。
また、フェーズ3移行に伴い、大学内のシャトルバスの運行も再開されているようです。
- 【チケット】
オンラインで時間指定のチケットを事前に購入しておけば、窓口での対応は早いです。窓口自体、現状ではそれほど混雑していないと思いますが。
大人:S$21.00(S$16.00)
子供:S$13.00(S$9.00)
*()シンガポール人またはPR
- 【お食事 or カフェ】
お昼やカフェでお茶をしたいなら、シャトルバスを利用して大学のカフェ(NUS UTOWN)へ移動します。博物館の建物には飲食店はありません。
世界の自然史博物館といえば・・
私の原体験はニューヨークでしたが、ヨーロッパの博物館も素晴らしいのでした。
コロナで国をまたがる移動は、まだしばらくはお預けですが、それぞれの場所に行く機会があれば是非。
アメリカとイギリスの自然史博物館
- ニューヨーク「アメリカ自然史博物館」
冒頭、ニューヨークの「アメリカ自然史博物館」の話を出しました。
その後、再びニューヨークを訪れた際にも、もちろん行きました。
ただ、2度目は、前日に知り合った人達と一緒に出かけたということもあり、そっちのインパクトが強すぎて、展示の方をしっかり楽しめたかというと、そうでもなかった・・のでした。
アメリカ自然史博物館
- ワシントンD.C.「国立自然史博物館」
アメリカ ワシントンD.C.にある「国立自然史博物館」はスミソニアン博物館の一部です。
こちらも、驚くほど広く、見るべきものが沢山あります。見学に行く場合には、十分に時間の余裕を見た方がいいです。
お友達と2人、夕方近くに建物に滑り込んだは良かったものの、時間が足りず、危うく標本の中で一晩過ごすことになりそうに。リアル「ナイトミュージアム」は、怖すぎて笑えません。
スミソニアン博物館 国立自然史博物館
- ロンドン「自然史博物館」
アメリカの収集は素晴らしいですが、ヨーロッパの博物館も、アメリカには無い歴史を感じる街並みや重厚な建物の雰囲気が加わり、見応えのある展示なのでした。
ロンドンといえば、エジプトのヒエログリフを解析するきっかけとなった、ロゼッタストーンのある「大英博物館」の方が圧倒的に知名度が高いですが、「自然史博物館」も可能であれば見に行きたいです。なんと言っても、「無料」で普段見ることの出来ない貴重なものを見れるのですし。
ロンドン自然史博物館
東京駅の東京大学の展示は穴場
一方、日本に目をむけてみます。
恐竜という点では、上野の「国立科学博物館」は外せません。
海外ほど建物に広さは無いので、歩いて回るにはちょうど良いです。その反面、人がとにかく多い。その点は、日本で博物館や美術館が、身近になれない原因だったりするのかなと思ったりします。
個人的にこれは穴場だと思っているのが、東京駅のKITTE(丸の内JPタワー)2、3階に入っている「インターメディアテク」(IMT)
東京大学学術標本の展示なので、恐竜はいませんが、ミイラが展示されています。なんといっても「無料」で「空いている」のが素晴らしい。
アメリカやイギリスと比較すれば、シンガポールは国力も弱いですし、歴史も浅いです。そんな中、国内にこのような環境を整備しているのは、流石という気がしました。
入場料、S$21.00は、お得感には欠けますが、今後、施設の充実を図るためにはお金は必須。より充実した展示を目指して頑張って欲しいです。
頑張って欲しいというからには、すぐ応援しにいくのか?と言われると、
しばらくは、行かなくても大丈夫です。
と、思った次第であります・・。