1日の新型コロナ感染者数が、1万人を超えています。
患者数の増加は気になるところですが、同時に治療薬の使用承認が下りたと言うニースもあったりして、

やっぱりコロナ対策は前進しているんだわ
と、前向きな気持も持っています。
我慢の生活はもう少し続きそうですが、希望を持って過ごしたいと思います。
シンガポール新型コロナ感染者の状況
感染者数
(Data:MOH)
2月5日の新型コロナ感染者数は、10,390人。
その前日に、初めて一万人を超える感染者数を記録しました。
(Data:CNA 赤/国内での発症者 青/海外からの渡航者)
ちょうど旧正月の時期です。
医療機関の休み明けで、病院にかかる人が集まってしまったのも、感染者数が多くなった原因と、専門家は指摘しています。
救いは、感染者数は増えたものの、重症化する人の割合は、ワクチン接種率の高さもあり、低い数字を保てていることです。
(酸素吸入:0.3% ICU:0.04% 死亡:0.02%)
(Data:CNA 縦軸 死亡者人数)
新型コロナ感染者マップ
過去3日の間の、コロナ感染者数を地図で表示しています。
色が濃い場所が、発症者が多いエリアです。
(Data:MOH 濃い赤:106人〜385人)
ターミナル駅付近に、濃い色がついています。
オーチャードロード周辺も、濃い赤です。
ワクチン接種の状況
ワクチン接種の状況も常にアナウンスされています。
ブースターショットの状況
ブースターショット(3度目のワクチン接種)が、終了しているのは約59%。
2月14日からは、2回目接種後、270日(9ヶ月)を超えた場合、ワクチン接種完了と見做されなくなります。
先日、夫も3回目の接種を受けてきました。
私と同じく、モデルナで接種量も同じ、以前の半量だったそう。
接種後の副反応、私は比較的軽かったものの、

夫は、二日ほど本調子ではなかったです(腕の痛み・頭痛・微熱・関節痛など)。
副反応は、3回目も個人差が大きいように思います。
子供への接種状況
シンガポールでは、子供達へのワクチン接種も進めています。
今月末には、小学生の75%が2回目の接種を終える予定です。
今年、5歳〜6歳になる子供についても、2万人程度が一回目を接種もしくは予約していると、MOE(Ministry of Education:教育省)が発表しています。(シンガポールの5〜6才の人数は9万人程度)
年齢別のコロナ感染者数も毎日アップデートされます。
(Data:MOH)
濃いピンクは0〜11才児。
他の年代同様、増加しています。
新型コロナ治療薬 ファイザーの「パクスロビド」
シンガポールのHSA(Health Sciences Authority:保健科学庁)は2月3日、ファイザー社の経口薬「パクスロビト」を、重症化の危険性がある軽度から中等度の成人患者に、コロナ治療薬として使用することを承認したと発表しました。

「パクスロビド」の治験結果
治験(プラセボ対照試験:新薬とプラセボ(偽薬)を飲む人に分け投薬し効果を試す試験)は、18歳から88歳の重症化リスクを抱える軽度から中等度のコロナ患者2,000人以上が参加、公開された結果の数字は以下の通り。
パクスロビド |
プラセボ(偽薬) |
|
投与人数 |
1,039人 |
1,046人 |
入院 |
0.8% |
6.3% |
死亡例 |
0人 |
12人 |
入院・死亡のリスク低減率 |
88.9%(発症3日以内に服用) |
– |
副作用:
味覚異常、下痢、嘔吐、高血圧、筋肉痛、悪寒など、軽度から中等度のものが認められる。また、他の薬との相互作用の可能性も慎重に検討する必要あり。
これは朗報です。
コロナの症状が出てから5日以内に服用すれば、90%近くもの回復効果があるなんて!
現時点では、保険省の指示による、重症化リスクのある患者さんへの服用となるようですが、今後に期待。
「パクスロビド」は、1日に2度、抗ウイルス剤のニルマトルビル錠2錠と、ニルマトルビルの効果を発揮させるためのリトナビル錠1錠をセットで服用するそう。
(Photo:CNA)
この治療薬を承認しているのは、以下の国々です。
- 米国 2021年12月 ワクチン接種に変わるものではないとし、緊急使用許可を発行
- 欧州 2022年1月28日 EUは条件付きでEU全域での使用を許可(購入はドイツイタリアベルギー)
- 韓国 2022年1月 緊急時使用を承認
- シンガポール 2022年2月3日 重症化リスクのある患者に限りの条件付で使用を承認
日本が承認済みの治療薬は、米メルクが開発した「モルヌピラビル」。
こちらは効果が30%程度と低い数字で、シンガポールではまだ承認されていませんでした。
メルクからの詳細なデータを待って、承認の判断をするようです。
そういえば、2月5日にも政府から、発表があったのでした。
コロナ感染後に、回復証明書などを、職場や学校に提出する必要はないと。
それを病院やクリニックにもらいに行くことは、「真に治療を必要とする他の患者の治療水準を低下させる危険性がある」と書かれています。

感染者数の増加だけでも大変なのに、こんなことでも医療従事者への負担がかかっていたのですね。
簡単に治療薬が私達の手にも入るようになれば、医療従事者の負担も少しは軽くなり、自由に行動できる広がります。
治療薬の開発、ますます期待です。
(たった今、治験にかかる期間は一般的には3~7年と、ネットでの検索結果を見てしまって、ちょっとガッカリしています・・)