シンガポールは、間違いなく多民族国家です。
宗教も民族も様々な人が集まって暮らしている・・ことを日々の生活で実感します。
家の近所でも、ヒンズー教の寺院のすぐ隣は、仏教のお寺。その裏にはキリスト教の教会がありました。
日本では見たことのない光景です。
多民族国家
シンガポールの2020年の人口統計を見ると、民族と宗教は以下の構成割合となっていました。
【民族】
- 中華系 74%
- マレー系 14%
- インド系 9%
- それ以外 3%
【宗教】
- 仏教 31%
- 道教 9%
- キリスト教 19%
- イスラム教 16%
- ヒンズー教 5%
- 以外 1%
- 無宗教 20%
日本と比較すると、多様性に溢れています。
確かに、生活していても、聞こえてくる言語はいろいろですし、人種も様々。
中華街に行けば中国が、インド人街に行けばインドが、アラブ人街に行けばそこはもうイスラムの世界です。
そんな様子から、各コミュニティの住み分けで、シンガポールの街は構成されている・・と思っていました。
しかし、そういうわけでは無いようです。
近所のお散歩中に、宗教の垣根なく、人々が生活しているんだと思う光景を見ました。
ヒンズー教寺院の隣は仏教のお寺でした

立派なヒンズー教の寺院だな〜
お散歩中に見つけました。
写真を撮って足を先へ進めると、すぐにお寺が。
Google地図で、確認してみると、その後ろには教会が。

こんなシチュエーションって、日本では無いねぇ。
そう思い、ながらお散歩から帰ってきました。
そんな光景は、シンガポールの街にはよくあることで、中華街にだって、ヒンズー教寺院に、イスラム教のモスクもあるんです。
シンガポールの祭日も仏教・キリスト教・イスラム教・ビンズー教、それぞれの宗教にからむお祝い日が、祭日です。(それでも、日本の祭日の日数には及びませんが。)
- 仏教の旧正月にお釈迦様の誕生祭
- キリスト教のグッドフライデーにクリスマス
- イスラム教の断食明けを祝うハリラヤプアサ、メッカ巡礼祭
- ヒンズー教の光の祭典ディーバヴァリ
自分が全く知らない宗教でも、自分にとって少し身近なものになると、興味もでてくるというものです。
お寺いろいろ
シンガポールでは、こんな感じで寺院を見ることができます。
(今回は写真だけです・・・)
シンガポールで最大の仏教寺院
シンガポールで最大のお寺、光明山普覚禅寺。
広い敷地に、色鮮やかないくつもの建物が。
お寺の違いはどこにあるのか?道教寺院
仏教寺院と道教の寺院、違いがちょっとわかりません。
道教寺院の方が色が少なく、落ち着いた感じがします。
シンガポールで最も古い道教寺院、天福宮。
(寺院の裏の壁にはシンガポールの歴史の壁画が)
アラブストリートにあるイスラム教のモスク
アラブストリートには、一際目を引くモスクが建っています。
2021年は、4月半ばから5月半ばにかけてが、ラマダン(断食月)でした。
初めてラマダンを身近に!と思っていましたが、コロナ禍で、断食月に開催される夜市は、去年に続き今年も中止。残念でした。
ラマダン=断食=1ヶ月間ってどういうことになってしまうの!?と思いましたが、夜明け前から日没までの間飲食をしないということだそうです。(充分辛いですが。)
お向かいの一家が、夜7時過ぎに、スーパーの袋を大量に抱えて帰ってくるところで、顔を合わせました。
イスラム教徒はハラール処理されたものしか食べられません。(イスラムの法律で許可された食べ物)
15%以上の人がイスラム教徒です。ハラール認証済みのマークをよく見かけます。
(明治の牛乳)
(コカコーラ)
割合は5% ヒンズー教寺院
ヒンズー教を信仰している割合は5%と少ないですが、ヒンズー教の寺院は良く目にします。
日本の神道同様、多神教なので、多くの神々を見ることができます。
自分の知識不足から、象を眺める楽しさも半減(もっとです)しています。
馴染みはあるものの、距離が遠い教会
シンガポールの20%近くの人がキリスト教を信仰しているものの、生活しているだけだと身近に感じることは今のところありません。
ただ、美しい教会は沢山あります。
(セント・アンドリューズ大聖堂)
シンガポールでは宗教や民族に関して、融合して問題無く生活できているのか?と言われると、決してそうでは無さそうです。
マイノリティ(少数派)に対する、差別や嫌がらせなどが起こり、問題視されています。
宗教については気になることではあるものの、奥が深くて、詳しく見るのはまだ少し先のこととなりそうです。